アルカリ除去は本当に必要?— 業界で意見が割れる理由

自由が丘駅、徒歩7分、奥沢駅、徒歩3分のプライベートサロンです。
数あるヘアサロンの中から当店のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
美しい髪は、足すことよりも、まず取り除く。引き算の美容法のリセットケアでお客様の髪と頭皮の健康のお手伝いをしています。
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なぜ「必要/不要」で意見が分かれるのか
- 薬剤の進化:近年は残留アルカリを抑える処方が増え、シャンプーで十分という見解。
- 自然回復:時間経過で髪・頭皮のpHは弱酸性(約4.5〜5.5)へ戻るため、あえて酸処理は不要という考え。
- 質感の好み:酸処理で一時的に硬さや軋みなどを感じるケースを避けたいという判断。
観点 | 不要派の主張 | tweed tokyoの見解 |
---|---|---|
薬剤進化 | 残留が少ない処方ならシャンプーで十分 | 処方差はあるがゼロではない。積み重なると差が拡大 |
自然回復 | 数週間で弱酸性に戻る | 戻るまでの時間差で酸化・流出が進むのが問題 |
質感 | 酸処理で硬くなることがある | 濃度・手順設計で回避可能。質感は調整できる |
髪とアルカリの科学:pHと残留のメカニズム
髪・頭皮は本来弱酸性(pH約4.5〜5.5)。一方、一般的な酸化染毛や縮毛矯正では
アルカリ剤(例:アンモニア、モノエタノールアミン)を用いるため、施術直後の毛髪pHは9〜10前後まで上がります。アルカリ剤により、キューティクルを開き、薬剤の成分を髪に浸透させるためです。
- キューティクル開扉:pH上昇でキューティクルが開き、タンパク・水分・染料が流出しやすくなる。
- 残留アルカリによる酸化進行:高pH状態が続くと、酸化ダメージを助長しゴワつき・切れ毛、ダメージケアの一因に。
- 色素安定性の低下:染料が定着・安定する前に流出し、褪色が早まるリスク。
「pHは自然に戻る」— ただ、戻るまでの数週間の何がトラブルを防ぐか?が髪の未来を分けます。
その時間差を埋めるのが、施術直後の意図的なpHリセット(アルカリ除去)です。
現場で見えた“真実”:検証で何が変わったか
- 色持ち:アルカリ除去ありで平均1〜2週間長持ち。
- 手触り:引っかかり・ゴワつきが軽減。乾燥感の蓄積が抑制。
- 蓄積効果:カラーや矯正を繰り返すほど差が拡大。長期で見るほど効いてくるケア。
※上記はtweed tokyoの施術条件下での観察結果。髪質・履歴・薬剤により個人差があります。
tweed tokyoのアプローチ:サロンケア&ホームケア
サロンケア(施術直後)
- pHリセット:適正濃度の酸処理で弱酸性域へ戻す。
- 過水・残留対策:酵素リセット・バブル水等で薬剤残留の物理的除去を補助。
- 質感:硬さや軋み感が出ないように調整。
ホームケア(毎日の予防・補助)
- シャンプー後のケア:日常的にpHバランスを維持。
- 洗い流し:時間を置くと質感が硬くなるので使い方をレクチャー
- 施術後5日間のケア:ダメージケア・薬剤の安定をサポート。当店ではサロンケアとホームケアを合わせて上記のようなケアをしています。
市販・ネットの「アルカリ抜き」商品について
実は市販やネットでも「アルカリ除去」「pH調整」をうたう商品が存在します。これは事実で、ホームで弱酸性を意識するきっかけとしては有効です。
ただし、成分濃度や処方設計はサロン専用品と異なることが多く、施術直後の強い高pH状態を確実に中和するという点では補助的な役割に留まります。最適解は、サロンでの即時リセット+日常では当店の販売するアルカリ除去剤という二段構えです。
結論:プロとしての推奨
理論や流行は移り変わりますが、私たちが拠り所にするのは科学的な整合性と現場の再現性。
その両方から、tweed tokyo はアルカリ除去は“やった方が良い”と結論づけています。
髪を長く美しく育てるための最小で最大の一手=引き算の美容です。
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